蒼side


クソ…あいつ好きな人いるのかよ…。


これで失恋決定じゃねーか…。


でも、もともとあいつは俺のこと幼なじみとしか思っていない。


だからといって、諦めきれるわけでもなく、俺は健人に電話した。



「お?どうした蒼珍しいじゃねーか!」


「もし、好きな人に好きな人がいたら、諦める?」


「おい唐突だな…(笑)雛子ちゃん?」


「雛子ちゃんってやめろ」


「ハハッ!いつもの蒼じゃん」

こいつは何を言ってるんだ…。



「俺だったら〜


振り向いてもらうまで諦めないかな」


心にグサッと何かが刺さった。

それくらいの衝撃だった。



「俺の知ってる蒼はそんな弱気なヤツじゃねーよ」


「健人…サンキュ。」


振り向いてもらうまで諦めない。


雛子を絶対、俺のものにする。