らしくないけど


酒に強いはずなのに多分酔ってて、山田に抱えられている。

「あの、すみません」

「え、ああ…今開ける」

なんて言ってオートロックの玄関を開けたけど、ここで俺が山田に会うのはどうなんだ。

と思ってももう遅い。

返事をしてしまったし、高野を入れないわけにはいかない。とはいえ俺が玄関を開けて出たら山田ビックリすんだろ。

色々誤解招くんじゃねーの?


—ピンポーン…

つーか、何考えてももう遅いんだった。


仕方なく玄関に向かう。

もうこの状況を変えれるような方法も思いつかないし、山田も周りに言いふらしたりするようなやつじゃないだろうし。

玄関の鍵を開けて、ドアを開く。

…この酔っ払いが。


「夜分遅くにすみません、鍵持ってないみた…いで……え、加地くん」

高野を支えてる山田はまず頭を下げて、顔を上げたときにようやく俺と目が合った。

「え、なん…え?」

「あー、高野に用あってここで待ってただけだし。わざわざごめんな、送ってもらって」