パシリ少女の運命




~♪♪~♪~


「あ、鳴っとるで。凛先輩からので・ん・わ♪」


「えっ?あ、ほんまや!!」



あんなに嫌で仕方がなかったこの音が
今では幸せの音色のように聴こえてくる。



「ユイありがとうっ!!行ってくるなっ」


「はいはい。行ってらっしゃい!」


ユイの笑顔に見送られ、廊下を走る。


あんなに嫌だったパシリも
なんだかあなたの為だったら良いかな~なんて思ってみたり…。




「なんですかっ♪」


教室に勢いよく入ると愛しい人の姿…。



「な~ぎっ!!……って、なんで気つかって何か買ってこーへんねん」


「……は?」


ニヘッと意地悪な笑みを浮かべる先輩。



――前言撤回。
全っ然よくないっ!!


「買ってきますよ。買ってこればいいんでしょーっ!!」



はぁ……。
これだけは変わらないんだなぁ…。




でも…………。





あたしは出て行った教室に戻って先輩に向かって叫んだ。









「先輩っ、大好きっ!!」









~END~