「俺が言うつもりやったのに。俺がずっと言われへんかった事、お前はサラッと言うし。ほんまあり得へん…」
「は?」
それって…それって!!
あたし、期待して良いですか?
良いんですか……?
「先輩…それって…」
先輩の顔がジワジワと滲んでくる。
「好きや…アホ」
「う~…先輩」
先輩のシャツの袖をギュッと握った。
「なんや?凪」
自分の方に寄せるように、あたしの頭に大きな手を乗せた。
「な、凪って言ったぁ…!!」
「ぶはっ!!感動するとこそこ~?…あぁっ!!!」
先輩の叫び声に気付いた。
ここは廊下。
見渡せばニヤニヤしながら見てる見物客達。
2人で真っ赤になりながらその場を逃げたのは
言うまでもないね…。


