教室に居るかもしれないと思って、勢いよく階段を登り廊下を曲がった。 ――ガッ 「ぎぃやぁぁ!!」 曲がった瞬間、何かにつまづいて思いっきり転けてしまった。 それも悲惨な格好で。 人があんまり居なくて良かった。 「ごるぁ!!なんやねん!!誰や、ごるぁ!!!」 強い口調で言ったけれど、飛ばされた勢いで膝が笑って立てそうになかった。 廊下に座り込んで、体を前にしたまま顔だけ後ろを向けた。 「あ、ら……?」