「はぁ……」 一緒になって固まってしまったあたしに 章吾はあからさまに、大きなため息をして横を素通り。 ―――なんだあいつ…。 なんか、なんか……… 「ちょっと待てーっ!!!」 あたしの、ひょっとすると廊下中に響いたんじゃないかっていうくらいの大きな声に 章吾は驚いたような、呆れたような顔で、こっちを向いた。 ツカツカと章吾に近寄り、胸ぐらを思いっきり掴んでやった。 「…あんった意味わからんねんけどっ!!」 「はぁっ!!?」