「凪。あんたは可愛い奴やなぁ~」
「は!?」
ユイはあたしの肩をポンポンと叩いた。
なんか馬鹿にされてる気がするんですけど……。
「おはよ!!」
またまた噂をすればなんちゃら……。
章吾がちょうど来た。
「おはよ。章吾!昨日なんて言おうとしたん?」
「あ!?あぁ~…。何やったっけ?忘れたわ!!」
あはは~と頭の後ろをかきながら言う章吾。
嘘っぽい……。
ってか嘘だ、絶対。
章吾は昔から嘘をつくとき頭の後ろをかく癖があるんだよね。
嘘つけない、馬鹿正直な奴なんだよ。章吾は。
あたしの視線に気がついたのか、なんやねんと言ってきた。
「別に~」
あたしが顎に手をおいて机に肘をついた。


