パシリ少女の運命




こうやって見たら、章吾って結構整った顔してるんだ。

昔からずっと一緒に居たから、こんなにまじまじ見ること無かったし。



結構まつげ長いなぁ…。
あ、目と眉毛の間が結構狭い。

サッカーのユニホームも結構似合ってる。



あたしさっきから“結構”しか言ってないし…。

それほど章吾の事見て無いって事だよね~…。






…ってあたしは何してんだ。






「何?用事やったら早く言……」

「あのな」







「俺、お前が…」

「凪太郎!!」


「凛先輩」




章吾がやっと話そうとした瞬間、凛先輩が階段を上がってきた。






その瞬間握られていた左手の力が抜けたのがわかった。





「章吾?」


「あ、悪い。部活あるから…行くな!!」




急いで階段を降りてゆく章吾。




何がしたかったんだろう?