「と、とにかく離してください!!」
凛先輩の手が緩んだ瞬間に逃げ出した。
「あっ、こら!!」
バサバサになった髪を手ぐしで整えた。
「窒息死するやないですかっ!!」
赤くなってしまった顔を窒息のせいにした。
本当の理由はー……。
「あれ?凪太郎、今日化粧しとる?」
「ひはぇ?してませんけど…」
「いや今日……やっぱなんもない…」
???
なんで凛先輩がそんな事言ったのか分からないけど、はっとして周りを見ると先輩達の視線を痛いほど感じた。
特に神田先輩の視線は、背中が焼けそうなほどだ。
う……………
違うんですってー……………。


