パシリ少女の運命




「へ?」


凛先輩は目をキラキラさせて驚いた顔でこっちを見た。



「ちょうど今日はリンゴジュースやなくて、オレンジジュースが飲みたかってん!!」


「あたしはなんとなく、今日は凛先輩はオレンジジュースかなぁ思て、買っただけですよ?」



さすが毎日パシられてるだけある。
なんとなくで分かっちゃったんだもん。



「凪太郎~!お前そんなに俺の事見てくれとったんやなぁ~?お兄ちゃんは嬉しい!!」


そう言って先輩は、ぎゅーっとあたしを抱きしめてきた。


「うわっ!!ひょっと先輩っ!!離れてくだひゃいぃぃぃ!!けいひゃつ呼びまひゅよ!?」


先輩に抱きしめられているので上手く話せない。

おまけに身動きがとれないほど、ぎゅっとされていた。