「店長、次のお客さん来てます」
と従業員さんに言われて
「じゃあ、ジャンプーだけ坂口くんにやってもらうね」
と言いバタバタと行ってしまった
にや~っとしながら先輩がきた
「ひなさ、店長のこと好きなんだろ?」
とか言って椅子をクルっとまわし
わたしを降ろさせた
「うるさいな、、先輩には関係ないの!」
シャンプー台に案内され
先輩のシャンプーが始まった
「見てりゃ分かるよ、ひなのことくらい」
「先輩は女からモテるからわたしを捨てたんですもんね」
ポロっと本音出てしまった
すると
「は?」
と手が止まった
「え、、?」
また手が動き始めたと同時に
「やっぱり聞いてないか、、だから怒ってんのか~~~」
と納得したように言った
「え、なんですか?!」
「ひなはまだ子供だから教えなーい」
と悪戯っ子のように微笑みながらわたしの髪をふわふわっと拭いた
そんな姿を亜香里は見ていた
