指先からのメッセージ


わたしを捨てたのに良く笑顔でいれるな
と少し怒り気味になりながら

「どうして先輩がここで働いてるの?」

と面白くなさそうに聞いた

すると

「いや~~俺さ、ずっと美容師目指してて」

とヘラヘラ自分のこと語り始めたから

むかっとし
乱暴に荷物を預けると

顔をひょこっと覗き込んできて

「元気そうで良かった」

と言い笑った

坂口先輩はチャラい、でも考えはしっかりしているし本当に優しくて、、

って!捨てられたのにこんなこと思っちゃダメだ


「坂口先輩、夢を叶えられて良かったね!」

と言いながら、ふんっとした顔で軽く腕を叩いた

「んだよ、、怒んなって」

と言いながら髪をグシャグシャにしてきた

「ちょっと、、!」

そこに

「ひなちゃん来てたんだ?
 あれ、坂口くんと知り合いなの?」

と言いながら現れた