「…よし。ついてきてない!」
後ろを振り返り奴がいないか確認する。
ってか、あの男一体何者なのよ。
そう思いつつ足早に校門を出ようとした。
でも、校門の前に一台の長ーい大きな車がとまっていて。
その中から黒いスーツを身にまとい、サングラスをかけてる数人の男があたしのところに近づいて来た。
~~!?
「なっ、何なのー!!誘拐っ!?」
驚く暇もなく、逃げる暇もなく車に乗せられたあたし。
でも中はあたししかいなくて、さっきの男達はどこへやら。
誘拐?されたにも関わらず冷静に車の中を見渡す、
「車の中にシャンデリア?すごーい」
そう言ってはしゃいでしまった。
だって…
この車、リムジンってやつだよね?
座席だってふかふかで柔らかいし。あたしのベットより寝心地良さそうだもん。
棚みたいなのにお酒らしい物が飾られてるし。
「す、凄すぎる…」
いろんなことに驚いていると、突然ドアが開いた。
そこには――――
「よ。凛子ちゃん♪逃げても無駄、残念でしたー」
―――ニコッとそう言うさっきのあの男の姿があった。

