「どこがって……。何もかもですよ!!なんで、私なんですか!?私、どうみても地味な子じゃないですか」
「それは、お前が好きだからに決まってるだろ」
……この男はなんてことを言うんだ?
ってか人生で初めて告白されたよね!?
告白ってもっとドキドキするもんじゃないのか普通。
これっぽっちもロマンチックじゃない……
「だから~!なんで私?」
「好きに理由なんてないじゃん。好きなもんは好きなんだから、それじゃ駄目なわけ?」
そう聞いてきた男の顔は真剣で。
不覚にもドキッとしてしまった私がいた。
………確かに誰かを好きになるのは自由だけど。
世の中には芸能人に恋してる人もいるし、漫画の世界の人を好きになる人もいるし、兄弟の恋だってあるし……
――――って!!!
あたしは馬鹿か!!
なんで真剣に考えちゃってんのよ。
「あなた、頭変ですよ!!私なんかより可愛い子たくさんいるじゃない」
「……」
!?!?
なんか言えっつーの。
失礼なっ。
ここは嘘でも
“そんなことない”
って言うところでしょ!?
(ちょっと期待してた)
「んーでも、俺が好きって言うんだからあんたに拒否権はない」
当たり前のようにそう言う奴は得意気な表情。
なんだ、この男~~~!!
「馬鹿じゃないの。何偉そうな口聞いてるのよっ」

