私は誰かって?
私の名前は姫野凛子。
メガネに黒いストレートの長い髪。
誰からどう見ても地味ーな女の子。
そのへんはちゃんと自分で自覚しているつもり。
学級委員長や生徒会とかによくいる顔ですよ。
彼氏なんて出来たことがなければ告白したことも、されたこともない。
……でも、ちゃんと好きな人はいた。だけどそれは遠くから見てるだけの地味な恋。
地味ってことはわかってるし、このままじゃ嫌とは思ってるんだけど
この先どう変わればいいのかわからない。
それが私の悩みでもある。
って何語ってるんだろ。
まぁ、私の自己紹介は終わりとして―――、
目立たない地味な私がなんで?
この男はイケメン。
誰もが格好いいと言うほどのね…。
どうして、私がこの男に告白されてるのか本気で分からない。
「私帰ります。じゃあ」
聞いてなかったことにして教室を出ようとした。
「待てよ」
「―――!?」
突然掴まれた手。
掴んでいるのはもちろんあの男しかいない。
「ちょっ、離して下さい!」
「なんで逃げんの?」
「あなたが意味不明なことを言ってるじからじゃないですか!!」
「意味分かんないの?どこが?」
掴んだ手を離し不機嫌そうに聞いてきた。
…なんで不機嫌なんですかね?
私が悪いみたいじゃない。

