ギャアギャア、ガヤガヤ、ザワザワ。


永遠と続く騒がしさに苛立ちを感じ始める。


注目されたくないけど頼まれた仕事はちゃんとしないといけないという使命感や責任感が私を支配する。



こんな時に代わりにプリントの回収を頼める友人がいればなと思うけれど、長年蓄積されたトラウマで卑屈になった私は友人が一人も居ない。



シュレックにお友達なんて作れやしないのだ。



幸いクラスメイト達は一人も漏れる事なく教室に残っている。だから今がチャンスなのだ。



そう、チャンス、チャンス……なの、だ。



うじうじしていても仕方ない。仕事は仕事だ。黄緑 緑、腹をくくるんだ。


ぎゅうっと拳を握る。覚悟を決める。心臓がバクバク五月蝿い。シュレック、頑張れ!



「あの・・・•────!」
「すいやせええええん!遅刻しました!」



私の意の決した人生最大の大きな声は呆気なく、本当に呆気なく掻き消された。



一体何事だとクラスメイト全員の視線がドアの方、その侵入者へと集まって、すぐに。

一瞬にしてクラスの空気が凍りついた。