太陽と月の後継者

「あーっ、クレアだ!」

白の塔に行くと、リオたちが手を振っている。

そこには、リオ、レイ、ルカ、キルがいた。

ヨウテスの姿は見えない。

どうやら、予選を敗退してしまったらしい。

『ごめんね。試合見られなくて…』

「あー、クレア。
自分だけ先に予選通過して申し訳ないとか思ってたでしょ?」

『うん…』

リオは頬を膨らませて怒っている。

「俺だったら悔しいよ。同情されてるみたいで。だからクレアは堂々としとけばいいの。」

「そうよ!クレア!」

『リオ…ビアンカ…ありがとうっ』

レイはふと思い立ったように話す。

「そう言えば、その黒髪…じゃないか、紫色の髪の子って…」

「悪魔族のビアンカ・チルダよ。貴女は朱雀族のレイ・ニコラスさんよね」

ビアンカはにっこりと妖艶な笑みを浮かべた。悪魔の甘い嘘の笑だ。

「やっぱりビアンカは悪魔族だったのか、初めて見た!!」

『えーと、ふたりとも同じ六大貴族なのに、なんであったことがなかったの?』

リオは説明ベタなレイの代わりに、
説明をする。

「あー、それはね。悪魔族と妖精族の屋敷は地上にないからだよ。」

『え?』

「正確に言うと、
悪魔族の屋敷は異次元にあって、
魔獣とかの生き物がこの世界に侵入できないように見守ってる。
妖精族の屋敷は、
この学園の真上、空にあるんだよ。」

学園の真上や、異界。

誰しも行ける所ではない。

『凄いね…六大貴族って本当に重要な役目を担ってるんだ』

クロエはそう言うと、キルに視線を向けた。

『キルもSクラスだったんだね!』

そう言うと、
苦笑いをするキル。

「あーあ、ビアンカさんと言い、俺と言い。
全くクラスメイトとして認知されてなかったわけだ。」

『ご、ごめんねっ』

クロエがそう言うと、
ルカ達は一斉に吹き出した。