そんなある冬の日 雪が降り積もったエミリア宮殿は太陽の光を受けきらきらと輝いていた。 そして一つの影が、宮殿に近づいていく。 宮殿は神官やその関係者だけしか踏み込んではいけない。いや、踏み込めないと言った方が正しい。 宮殿には強力な結界が張っており、 その結界は容易には壊れないのだから。 では何故彼は、今そこに居られるのか? 言うまでもないが、只者ではないということだ。