歩き出すクロエを慌てて追いかけるふたり。

リオは今にも消えそうな彼女を見て、咄嗟に呼び止める。

「クレアっ!!!」

『…?』

「俺、クレアのこと信じるよっ。だから、待ってる。でもだからって今度の魔法大会では容赦しないからね。」

真っ直ぐなリオの瞳を見て、一筋涙を零して微笑む。

『ありがとう』

涙を拭き取ると、三人は再び歩き出した。

「あ、言っとくけど魔法大会で勝つのは俺だぜ!」

と、出遅れたようにヨウテスが言った。

「うん、俺も負けないよ!」

最高の友であり、最強のライバルを持ったクロエ。彼女達はこれから何を見て、何を学ぶのか…。

それはまだわからない。