(エミリアの…姫君?)
「あぁ…そうか、
もうそんなに時が経っていたのだな。」
なにか思いつめるようにアランは
髭を何度もなでおろす。
「姫君は杖をお探しであろう?」
『あ、はいっ』
「貴女様の杖に相応しいのは
“あの”杖しかない…」
あの杖
まるでクロエがここに来ることを知っていたような言い方に、ヨウテス達も首を捻る。
アランはしばらくすると、一つの長い箱を持ってきた。
パカリと音を立てて開いた箱の中を、興味津々で3人でのぞき込む。
そこには、先から三十センチ程度が綺麗な三日月型になった真っ白な杖があった。
なんとも不思議なことに三日月の中心には、青が混じった、真っ赤に光る大きな水晶が浮いている。その周りには、紫、白、黄色、緑、そしてピンクに輝く小さな水晶たちが浮かんでいた。
『綺麗…』
「この杖は、今から約1500年前に、ある御方に預かったものです。」
「ある御方?」
「はい…」
これ以上は言わないことを雰囲気から察する三人。クロエは、ふと疑問に思ったことを口にした。
『そんなものを私に…?』
「はい。この持ち主の方は、“約1500年後に、白金色の髪の少女が来る。その方にこの杖を渡して欲しい”とおっしゃっていました。それはきっと貴女様のこと……さぁ試しに持ってみてください。」
クロエが杖を持つと、
目が眩むほどの眩しい光が
杖から放出された。
「な、何なんだいまの…」
「すご…」
クロエは、光が収まった杖を身体の横で持ち替える。杖は、2mほどの長さだ。
「長い…」
「どれどれ姫君よ。自分の属性を使ってみるが良い。」
そう言われたクロエは、炎の属性を使うことにし、見事な火の鳥(フェニックス)を作り上げた。
すると、杖にある、青が混じった真っ赤な水晶は一層光が増し、杖自体がうずまくように炎をまとった。
それを見たクロエは、思わず感嘆の声を漏らす。
『すごい…!』
「あぁ…そうか、
もうそんなに時が経っていたのだな。」
なにか思いつめるようにアランは
髭を何度もなでおろす。
「姫君は杖をお探しであろう?」
『あ、はいっ』
「貴女様の杖に相応しいのは
“あの”杖しかない…」
あの杖
まるでクロエがここに来ることを知っていたような言い方に、ヨウテス達も首を捻る。
アランはしばらくすると、一つの長い箱を持ってきた。
パカリと音を立てて開いた箱の中を、興味津々で3人でのぞき込む。
そこには、先から三十センチ程度が綺麗な三日月型になった真っ白な杖があった。
なんとも不思議なことに三日月の中心には、青が混じった、真っ赤に光る大きな水晶が浮いている。その周りには、紫、白、黄色、緑、そしてピンクに輝く小さな水晶たちが浮かんでいた。
『綺麗…』
「この杖は、今から約1500年前に、ある御方に預かったものです。」
「ある御方?」
「はい…」
これ以上は言わないことを雰囲気から察する三人。クロエは、ふと疑問に思ったことを口にした。
『そんなものを私に…?』
「はい。この持ち主の方は、“約1500年後に、白金色の髪の少女が来る。その方にこの杖を渡して欲しい”とおっしゃっていました。それはきっと貴女様のこと……さぁ試しに持ってみてください。」
クロエが杖を持つと、
目が眩むほどの眩しい光が
杖から放出された。
「な、何なんだいまの…」
「すご…」
クロエは、光が収まった杖を身体の横で持ち替える。杖は、2mほどの長さだ。
「長い…」
「どれどれ姫君よ。自分の属性を使ってみるが良い。」
そう言われたクロエは、炎の属性を使うことにし、見事な火の鳥(フェニックス)を作り上げた。
すると、杖にある、青が混じった真っ赤な水晶は一層光が増し、杖自体がうずまくように炎をまとった。
それを見たクロエは、思わず感嘆の声を漏らす。
『すごい…!』

