『っ…!』 クロエはベットの上で目を覚ました。 (今のは何?) 『私の…記憶?』 乱れた息を正して、昨日手を切ったところを見る。 『馬鹿だ…私。』 部屋を見回すと、まだ日が昇っていないため暗い。 ベランダに出ると月明かりに照らされている綺麗な町が見えた。 クロエは導かれるように上を向く。 そこには太陽の光を受けて輝く美しい月の姿があった。 『綺麗…』 クロエはしばらく月を眺めていた。