「やはり君か。
魔獣の血はどうだ?」
嫌みに言い放つ彼にシルバーは舌鼓を打つ。
「その反抗的な態度も取れなくしてやる。」
レオンはシルバーに手を向けた。
「目覚めよ」
強引に魔獣化を引き出す彼に、シルバーはなすすべ無く心臓部を押さえた。
「あ”ああぁっっぁ!!」
苦しそうに円形の床に転がるシルバー。
クロエは動きたくても動けなかった。
『私は救ってと言った、
それは生きて救うと言うことなの!!
早く離しなさいっ。』
「勘違いするな、我は全て片づくと言ったがそれは生きて返すと言う意味では無い。
恨むのなら言葉足らずの自分を恨むのだな。
それにもうお前は何も指図できない立場なのだ。」
クロエは殴りたい一心で手についた鎖を外そうとする。
目の前でシルバーは苦しんでいた。
しばらくして大人しくなった彼にクロエは不安そうに声を漏らした。
『シルバー...?』
ふらっと立ち上がってこちらを向いた彼に言葉を失った。
陶器のように白かった肌に、浅黒い痣が広がっている。
それは何かの文様のようだった。
手には鋭い爪が伸びていて上半身は裸で紫色に染まっている。
リオの獣人化にも似ているようで似ていない。
まるで別の空気をまとった同い歳の彼を悲痛そうに彼女は見つめた。
「さぁさぁさぁ!!!!!
全てを破壊しろ!!!!!!」
狂ったようなレオンの言葉にシルバーは頷いてそこから飛び降りると味方を攻撃しだした。
操られていると確信したクロエはレオンを睨んだ。
手を鎖からはずそうとして手首に血が滲んでいる。
(誰か彼を助けて。)
心で何度も何度も彼女は呟いていた。

