「まずは自己紹介をしよう。
そこのソファーに座っているのがコウ。
その隣で寝転んでいるのがアリス。
俺の隣に居るのは副隊長のアキ。
そしてさっき君たちを連れてきたのがシルバーだ。」
ーガチャ
ふと開いた扉に視線が集まった。
「あぁ、紹介するのが遅れたね。彼はゲーテ・ドラゴン。クロエの付き人で今は正式に0の一員だ。」
「...よぉ」
扉から出てきたのは間の悪いように出てきたゲーテ。
「ゲーテ・ドラゴン...って?
....0はこんなに少ないんですか?」
「0は自分への覚悟があるやつしか入れないんだ。だからそれなりの過去もある。」
アキは空いているソファーに座るように促した。
“いきなりこういうのも失礼かも知れないが”
とクランは口を開く。
「君たちは弱い。クロエはずっと強くなった。イズミ様に匹敵するくらいね。
六大貴族の力はまだまだこんなものじゃないはずだ。それに関してはシルバーに稽古をつけてもらう。」
イズミに匹敵すると言ったクランを信じられないように見る。
ルカはそれも知っているかのようだ。
「俺が稽古をつけるのは基礎だけだ。
だが、ルカと言うやつは俺の力じゃ不足する。
もう基礎も完璧だ。
お前はゲーテとクロエのそばに居ろ。」
シルバーは心を開いていないものにはとことん冷たい。
いつもの彼の様子からはそれは分からなかったが今は目に見えていた。
ルカは黙って頷いた。
ふらりとゲーテとルカがいなくなると、
部屋は静かになった。
「じゃあ、始めようか。」
クランの笑みに三人は頷く。
先ほど弱いと言われたことが酷く胸に刺さっていた。
本当のことで何も言い返せない。これでは誰も守れない。三人は決意を固めたのだった。

