「…今、なんといった。」

レオンはわかっているように、
ニタリと笑みを浮かべる。

「やめてください!

クロエ、帰ろう。」

リオは壊れそうな彼女の手を握る。

だが、ビアンカとリオはふと考えるのだ。

“クロエは、1000年も生きている?”











屋敷を勢いで
飛び出してきたクロエ達。

その中にレイはいなかった。

今日彼らが気付いたこと。

“クロエには、秘密がある”

そして、その秘密を無理矢理話させてはいけない。

それは、世にいうパンドラの箱。

未だに真っ青な顔をしているクロエを、
近くのベンチに座らせた。

「戻ろう。」

ヨウテスのその一言に全員はすんなり頷いた。