ビアンカとリオは何時からこんなに仲良くなったんだろうとクロエは思いつつ、しばらくリビングでくつろいでいた。
すると、再びドアがノックされる。
「クーレア!来たよー!」
元気なレイの声が響いた。
そうか
もう、こんな平和な日々は送れなくなるんだ。
いつも通りのこの日常に、終止符を打つ時が来た。
しんみりと、皆が部屋に上がる音を聞く。
「おはよう」
「…はよ」
「おはよ!クレアっ」
少し緩めたら泣きそうな顔を引き締め、
彼女は笑みを浮かべた。
『おはよう』
ルカはその様子をじっと見つめる。
(ルカには気付かれてるのかな?)
全てを見透かすような瞳をこちらに向けられ、気まずくなり目を逸らす。
『…キルは?』
「キルは来ないよ。」
いつもと少し低いリオの声。
怒っているようだ。
『そっか…』
ビアンカは、戸惑っているように拒絶するように腕を組んだ。

