手紙を読み終えた俺の胸は、
初めての悠香からの手紙を読み終えたときと同じようにざわついていた。



「兄ちゃん、弘斗くん来たよ」

ドアの向こうから智樹の声が聞こえた。



「よっ!大樹!!」

俺が何も言わないうちに弘斗が勝手に部屋に入って来た。



「どうしたんだよ?今日は」

さりげなく悠香からの手紙をしまう俺。



「理由がないと来ちゃダメか?!」


急に大声で叫ぶ弘斗。

なんなんだ、コイツ。



「普通、他人の家に来るときは理由があるもんだろ。」

弘斗はちゃっかり俺のベットに横になり、くつろいでいる。


ここ、俺んちなんだけど。



「そう堅いこと言うなよ!

俺と前の仲だろーが!!」


弘斗の言葉は聞こえなかったことにして、

俺は自分の部屋を出た。