『でさ、木村って好きな人いるの??』
弘斗を途中でおろし、村瀬と2人。
今日も村瀬は病院に行くらしい。
「あれはちげぇーよ。
弘斗に教えてもらったんだ。
告白を断るとき、
相手を傷つけずに断る方法を。」
俺はさっき、告白された。
でも断った。
だって、その子のことは顔見知り程度だったし…
『まあ昔から弘斗もモテたからね。
2人はうちの学校のスターだから』
「学校のスター??」
そんなの初めて聞いた。
別に俺だって弘斗だって何もしてないんだけど…
『2人が学園祭のとき、バンドで出るでしょ?
で、顔が良くて、
性格良くて、
弘斗は別にしても木村は頭いいワケだし、
んでもって音楽やってる。
モテて仕方ないってワケ。』
俺は首を傾げる。
別に顔は良くないし、
性格だって弘斗にロボットって言われちゃうワケだし、
全然モテてるワケでもない。
村瀬…頭、大丈夫なのか??


