「2番目ってさ、1番目は誰なんだよ?」
不機嫌そうな弘斗の声。
「俺の後ろで寝てるヤツ」
俺が分かったのは1つだけ。
弘斗がベンチから転げ落ちたこと。
「おい、大丈夫か?」
後ろを向くと案の定、弘斗はベンチの下にいた。
「お前…俺に興味持ってたの??」
起きあがった弘斗は目をパチパチさせる。
「さぁ~ 忘れた。」
俺はとぼけたフリをして、出口へと足を動かす。
「おい、だいき~!!
教えろよ~!!!!」
教室に戻っても弘斗は相変わらずで
「お前、うるさい。黙ってろ」
と、いつものように冷たく言う。
『え…何あんたら。
仲直りしたの…?!』
教室の戻ってきた村瀬が目を丸くする。
「別に俺らケンカしてねぇーし!
なぁ?大樹」
俺はウンウンと頷く。
まあケンカしたって言ったらしたんだけど…


