「……………弘斗!!」
屋上のベンチに寝転がっている弘斗。
やっぱりココにいた。
弘斗は授業をサボるとき、必ず屋上のベンチで寝ている。
「………あんまりデカイ声出すな!
ロボット大樹!!」
起きあがる気配のない弘斗。
俺は弘斗に近づいて行く。
「なぁ…弘斗」
ベンチの背もたれに寄りかかる俺。
「ロボット大樹、お前は俺の昼寝の邪魔するのか?」
「その呼び方…やめろよ」
少しだけ弘斗の方を向くとアイツはニヤッと笑っていた。
「俺んちから病院見えるだろ?」
「なんだよ?いきなり…」
突然話を始めた俺。
弘斗の声を気にせず話を続ける。
「で、俺の部屋から病院の3階の真ん中の部屋がちょうど、見えるんだ。
そこの病室に入院してるのが、悠香
俺が2番目に他人に興味を持った人。」
どうして弘斗にこんな話をしているんだろう…
でも、どうしても話さなきゃいけない気がした。


