【リリリリリリリリ】


また始まった、今日という日が。

そんなことを考えながら俺はいつものようにぼーっとする。


カーテンに手をかける。


「…………………」

一瞬だけ、迷ってしまった。

カーテンを開けることを。


カーテンを開ければきっと、あの子が見える。

俺はまた、おかしくなってしまう。



「まあ、いいか。」

大丈夫だ。

俺が簡単に取り乱したりしない。


いや、取り乱さない。

だからいつものように…



「……………………」

案の定と言うか、なんと言うか…


3階の真ん中の部屋にはあの子の姿。

俺の方を見て笑顔を浮かべている。


どうしてそんなことが、分かってしまうのだろうか。

こんなにも、離れているのに…


俺はペコッと頭を下げて部屋を出ようと考えていた。



なのに、