Last Letter~手紙がくれた想い~







「兄ちゃん、僕ら…学校行ってくるよ?」

ドアがほんの少し開いて智樹と春樹が顔を覗かせる。



「あぁ………」


俺は短く答え壁を見つめる



悠香がいなくなって1週間くらいだろうか

俺は1度も学校に行っていない。


と、言うか家からも出ていない。



弘斗が毎日うちに来て俺の代わりに春樹と智樹の世話をしてくれている。

弘斗はすごい。


もう、立ち直っている。

俺なんて未だに悠香が忘れられなくて俯いてばかりいるのに。




「………兄ちゃん?」


またドアが開く。

学校に行ったはずの2人が顔を出した



「学校…行かないの?」


春樹は首を傾げる

隣にいる智樹は心配そうな視線を俺に送っていて。


あぁ…俺は何をしているんだ

弟に心配されるなんて。


俺は立ち上がり2人を抱きしめた。



「ごめんな…心配かけて

大丈夫だから。
学校…行ってこい」


髪の毛をクシャクシャにして学校へ送り出す。



いつの間にか2人とも、大きくなっていた。

アイツらは今…成長期、だもんな…



なんて考えながら俺はさっきの場所に戻る。