弘斗に慰められた俺は歩いて会場に戻る。


黙って俯きながら歩く俺と対象で
弘斗は呟きながら上を向いて歩いて行く



「なぁ…大樹

お前さ、つま先ばっか見てんじゃねぇよ
上…見てみろよ」


渋々顔を上げる

そこには星空が広がっていた



「空はこんなにでっけぇーんだ

お前の悩みだって
悲しみだって
空に比べたらちっぽけだろ?


大樹、あの星…俺にはユウちゃんに見える」


そう言った弘斗の指をたどると
小さいけれどしっかりと存在を示している1つの星があった


本当に小さくて小さくて…

それでもなぜか目を惹くような美しさがあって



……本当に悠香のようだった


本当にちっぽけで
それでも人を惹きつけるようなオーラがあって



「…………ゆうかっ…」


悠香は俺を見てる

今もこうして、俺のことを見てくれている



悠香…キミは笑うか?


キミを想って涙を流す俺を
現実だと受け入れられない俺を


キミは…悠香は、笑うか…??