『…………大樹くん みんな…行っちゃったよ?』 そんな声が聞こえて顔を上げるともう辺りは真っ暗になっていた。 「………長瀬さん」 俺に声をかけたのは喪服姿の長瀬さんで。 『悠香ちゃんにお別れしてこないと… 今日でもう逢えなくなるのよ?』 「逢えますよ」 『え?』 「悠香は生きてますから」 悠香は生きてる 「だって、ここにいるじゃないですか」 ベットに触れた でもそこには何もない そんなこと分かってるのに それなのに……