『大樹くん…すごいよね。
作詞作曲できて、歌唄えて、ギター弾ける。
うらやましいなぁ…!』
悠香はニコッと屈託のない笑みで笑う。
【ドキッ】
その笑顔に胸が高鳴って。
なんだよ…その笑顔。
罪だな、完ぺきに。
『どうしたの?大樹くん』
微動だもしない俺の顔を覗き込む悠香。
やめてくれ…
俺、おかしくなりそうだ…
「ぐっもーにん!!
元気にやってるかい?大樹くんよ!!」
そこへナイスタイミング(バットタイミング…?)で病室に入ってきた弘斗。
「お前…相変わらずの、発音だな」
俺は悠香と目を合わせて笑う。
『弘斗くん…ヘタくそ~!!』
悠香も弘斗をからかう。
弘斗は少しすねたような顔をして
「いいんだ、ボケー!!
英語なんて使わねぇーもん!」
と、言っていた。
バカだな、コイツ


