『昨日…来てくれたの??』
俺も悠香もなぜか俯いていて。
病室には微妙な空気が流れていた。
「あ…うん。来たよ」
『なんか…ごめんね。
あたし…全然覚えてなくて…』
申し訳なさそうな悠香の言葉に俺は顔を上げる。
「なんで謝るんだよ?
俺、そんなこと気にしてないから。
だから、顔…上げろよ?」
俺の言葉通り顔を上げた悠香。
なぜか頬の赤みは増していて。
それでもって、きっと俺の頬も赤い。
『あと…聞いてもいい??』
見つめ合ったまま話を続ける。
ヤバイ…悠香、どうしてそんなに目が澄んでるんだよ?
俺の目なんか…濁りまくってるのに…
「あぁ…村瀬と弘斗との関係??」
うん、と小さな声で答える悠香。
そんな遠慮しなくてもいいのに…


