『え?!弘斗くんと大樹くん…知り合い?!』
『あたしも知り合いだよ?ユウ』
村瀬がそう付け足すと悠香はとにかく驚いたような顔をする。
『ねぇ…長瀬さん!
どういうこと?!
昨日…何があったの?!』
長瀬さんは悠香から温度計を取り上げる。
『熱は…だいぶ下がったわね。
詳しいことは本人さんから聞いたら??』
長瀬さんは意味深な笑みを残し、病室を出て行った。
『ユウ?聞きたいことあるなら…はっきり聞きなよ?
木村に。
弘斗、飲み物買いに行こっか』
2人は俺と悠香を残し、病室を出て行った。
悠香と…病室に…2人きり…
ヤバイ…俺、尋常じゃないくらい汗をかいてる。
緊張、しすぎだよな…
「あ…うん…体調…よくなって…よかったな」
とりあえず沈黙を避けたくて俺は口を開いた。
『うん…あ、あの…大樹くん』
俺は悠香の顔を見つめる。
悠香の顔色は昨日とは全然違って。
頬の赤みも薄くなり、なんだかとてもホッとした。


