『……………木村ぁ?!』
扉を開けた村瀬は叫ぶ。
長瀬さんは俺と村瀬の顔を交互に見比べてて。
『2人…知り合いなの?』
と、言った。
「香織?誰だった??」
そんな声が聞こえて。
ってこの声…弘斗…?
「……………大樹ぃ?!」
やっぱり中から出てきたのは弘斗で。
多分、このとき周りから見たら冷静に見えたと思う。
でも実際、俺の頭の中はパニックで。
何がどうなってるのか分からなかった。
『なんか…私、いらないみたいね。
あとのことは頼んだよ、香織ちゃん』
長瀬さんはそう言って、最後に微笑んで仕事に戻った。
そのあとの3人の空気は最悪で。
ひとまず全員、悠香の病室に入った。


