「で、話って??」
俺ら2人が好きな場所、それは屋上。
でも今はその屋上を避けて俺らは非常階段に座る。
弘斗はパサパサになった金色の髪の毛を触りながら言う。
「その…いや…あの…」
今になって俺はあることに気づいた。
俺…弘斗を呼び出して何を話そうと思ったんだ?
話したいことはたくさんある。
だけど…何を話したいんだろう。
俺、なんにも考えずに弘斗のこと待ってたよな…
「なんだよ?なんも話ねぇの??
ないなら俺、帰る。
お前みたいに暇じゃねぇんだよ、俺は」
この言葉に俺の中の何かが爆発した。
「なんだよ!お前?!
何様のつもりだ?!
暇じゃねぇって、どうせ女抱くだけだろ?!
意味分かんねぇんだよ?!
お前、村瀬が好きなんじゃねぇの?!
それともあのとき言った言葉は…ウソなのか?!」
俺は座っていた弘斗の胸ぐらを掴み無理矢理立たせる。
俺…なんでこんなに取り乱してるんだ…
はぁ~…
最近、自分が自分じゃないみたいだ…


