次の日
俺はある決心を胸に学校に登校した。
最近では3年間繰り返されてきた2人乗りで登校、でさえ行われていない。
俺はいつも通りの時間にあの場所を通るんだけど弘斗の姿はなくて。
教室でぼーっとしていると、チャイムぎりぎりの時間に女の子と登校してくる弘斗。
ちなみに毎朝、弘斗の隣にいる女の子の顔は違う。
そして今さらだが、弘斗はモテるんだ。
アイツがその気になればなんでもできちゃうんだから。
「ひろ……と…」
休憩時間、俺は弘斗に話かけようと思った。
なのにアイツは俺のほうを見向きもせず、教室を出て行った。
俺の決心。
それは弘斗とちゃんと話すこと。
やっぱり弘斗は俺の親友で。
それにアイツがいないとバンドが引き締まらない。
「お前…弘斗のことほっておくんじゃなかった??」
うなだれている俺の頭の上からそんな声。
顔を上げると眼鏡をクイッとあげる雅輝と俺を睨む俊がいて。
「いいだろ…別に。
俺だって気くらい変わるんだって」
そう言うのに2人は納得してないようで。
弘斗と話をしようとして、何が悪いんだ!


