『弘斗…何やってんだろうね…今ごろ。


女の子と寝てるのかなぁ…

なんて、想像してる自分がすっごくイヤ


弘斗、勝手過ぎなんだよ。


人の心の中、あれだけかき回したクセにほったらかしってさ。

あたし…どうすればいいの?


って、感じじゃん。


もう…振り回されたくないよ…』


いつも強気の村瀬。

その村瀬が今、泣きそうな声になっている。


こんな村瀬を見るのは2回目だ。

妹の余命が宣告されたとき以来。



「あんま…無理すんなよ?」


俺は村瀬の頭に手を置く。


そうするとなぜか村瀬は俺を睨んできて。



『あんたのそういうところが許せない!!

誰にでも優しすぎなの!


いつもクールなくせに…

女の子はそういうGAP(ジーエーピー)に弱いのよ!!』


俺は首を傾げる。


GAPってなんだ…??



『ギャップよ!ギャップ!!

そんなことも知らないの?!』


なぜか怒られる俺。

って、俺にギャップなんてあるのか…??