「なんかさ…弘斗がいればいるでウザかったし、
厚かましいヤツ…

とか思ってたのに、

いなくなると急に淋しくなるよな」


雅輝が俺のギターを触りながら呟く。

俊は音楽室の床に寝転がって溜め息をつく。



「お前、なんもアイツから聞いてねぇの?

アイツの変わり様…半端じゃねぇよ??」


下から見上げるように俺を睨む俊。



俺は何も言わなかった。

だって、この間のこと言っていいのか分からなかったし。



「お前…分かんねぇの?


あんなの弘斗じゃないだろ?

無理してることくらい、お前だって分かってるだろ…??」


今度は雅輝が俺を睨む。



「分かってる。


ただアイツは自分から俺たちを避けたんだ。

なのに、俺らが口だしするべきじゃねぇだろ??」



おい、弘斗


お前がいないから、みんなの気持ちがバラバラになりかけてる。

みんな、お前が大切なんだ。


それなのにお前は俺らの前からいなくなった。


逃げんなよ、弘斗。

ちゃんとぶつかってみろよ


なぁ…弘斗