Last Letter~手紙がくれた想い~




自分の部屋の掃除をしようと思い、カーテンを開けた。


俺の部屋のカーテンを開けると見えるのは病院。

結構大きめで、夜中に救急車が来たりもする。



「あ………………」

朝、目覚めれば必ず病院がある。


俺はそれを見つめながらぼーっとするんだが、
おかげでどこにどんな人が入院しているのか把握している。

そして俺は気づいた。


昨日までずっとカーテンが開いていた3階の真ん中の部屋。

そこが今、しまっているんだ。


誰かが入院した、ということになる。


だからってどうかなるワケじゃないんだけどな。



「だいきー!!

2人とサッカーやってくる!」

弘斗の声がして玄関を飛び出る春樹の元気な声が聞こえた。


多分、春樹は大張り切りなんだろう。

けど、智樹はあんまり乗り気じゃないんだろうな。


アイツと俺は少しだけ似たところがあるんだ。


リビングへ降りると、


「……………母さん」

の姿。


服はド派手で化粧も厚い。

きっともう家を出るんだろう。


でもいつもより早いよな…