ふと、ここから窓の外を眺めると あの頃となにも変わっていない風景が見える。 そしてその風景の中にお前の姿が見える。 もう、この世にいない、お前の姿が。 俺は、今でもまだ捨てられないでいるんだ。 お前にもらった手紙を。 いや、手紙だけじゃない。 写真だって、 誕生日にもらったプレゼントだって、 何も、捨てられないでいるんだ。 叶わないのは分かってる。 でも、もう1度。 もう1度だけでいい。 お前の笑った顔が見たかった。