「今日はいつもに増して元気だね双葉さん」



次の日は、自分でも分かるくらい機嫌が良かった。



理由はよく分からないけど、とりあえず気分がいい。



「なんか今日はスッキリしてるんです!」



「いいことだよ双葉さん!ミスもなくなってきたし、次のレベルいけそう!」



桜瀬さんがニコニコと嬉しそうに笑うのを見て、あたしはますます気分が良くなっていく。



仕事が楽しい、と心から思ってる。



「あ、そうだ桜瀬さん」



「ん?」



バッグの中を漁り、昨日の書類を桜瀬さんに差し出す。



「これ、昨日桜瀬さんが帰ったあと部長が……明日までに15枚だったみたいなので10枚ほど終わらせたんですけど…」



桜瀬さんはそれを受け取り、チラッと中身を見ながら頷いた。