社内恋愛発令中【完】

そんな姿を見て、遥さんはニヤニヤと笑ってあたしを見た。



「まさか…」



「か、彼氏なら…高校のときに…」



モゴモゴと呟くと、遥さんは身を乗り出して声を荒げる。



「それでそれで!?」



「そ、それでって…」



彼氏と言っても、告られたから軽い気持ちで付き合っただけで、相手もあたしが初めてみたいで消極的だったし…



「もしかして、まだ未経験…?」



遥さんが乗り出した身体を、少しずつ戻していくのが見えた。



あたしはやけになって、ご飯を口の中にかきこむ。



「べ、別に、経験なんてない方がね、人間綺麗なの!」



僻みだと分かっていても、嘆く口を閉じることができない。