社内恋愛発令中【完】

息とも区別のつかない、掠れたような声で呟いた、



「…蒼井、さん…」



大切な人にこんな顔をさせたかったわけじゃない。



こんな声を出させたかったわけじゃない。



「…余裕なんてねぇよ」



あたしの手を抑える手に力が込もる。



「怖いんだよ」



「怖い…?」



「…何しても許される関係になったからこそ、何しても嫌われる気がして」



こんなに考えてくれてる人に、あたしは何を言おうとした?



付き合わなければよかった、と。



「…ごめ…っなさ…い」