社内恋愛発令中【完】

睨みつけるような視線。



冷めた表情。



全て見たことのないものだった。



「悲劇のヒロインぶって楽しいわけ?」



今までと違うドキドキや緊張が体中を取り巻く。



血の気が引いていくようだ。



「帰る」



静かにそう言い放つと、車のエンジンをかけて再び走り出す。



せっかく2人きりのディナーだったのに、あたしが台無しにした。



情けなくて、苦しくて、悔しくて切ない。



やるせない気持ちでいっぱいになる。



蒼井さんはずっと、あたしを落ち着かせていたのに。