社内恋愛発令中【完】

シンプルな綺麗さを持ち合わせていないあたしは、笑い者になるだけな気がした。



「あたしが蒼井さんの隣歩いてたら、やっぱり恥ずかしいですよ…」



「双葉やめろ」



蒼井さんがいつもより厳しい顔つきであたしを止める。



だけどそんな子供を叱るような声音が、今のあたしには悔しかった。



「恥ずかしいから蒼井さんの仕事、最後まで付き合わせてくれないんじゃないですか?」



いつも「先に帰っていい」とばかり。



あたしはもっと蒼井さんと頑張りたいのに。



「恥ずかしいから連絡もしてくれないんじゃないですか…」



なんの通知もこないケータイ。



表示されるとすれば、ただ時間の経過を知らせる時刻だけ。



「あたしと一緒じゃ恥ずかしいんでしょう…!?」