社内恋愛発令中【完】

あの日の言葉を、現実だったらいいのにと願った。



自惚れてもいいのだろうか。



「双葉、もう一回聞いて」



夕陽が海に沈もうとする海岸。



蒼井さんの表情が優しく緩む。



添えられた手に、涙が零れそうになってしまう。



「泣かないで」



唇を噛みしめるあたしに、蒼井さんが言う。



あたしは何度も頷いて、その目を見つめた。



蒼井さんはあたしの髪を撫でて。



「双葉」



言葉を



「好きだ」



_____紡いだ