社内恋愛発令中【完】

分かっていたのに。



「あ、あの…ごめんなさい帰ります…っ」



ペコっと頭を下げて、車から出ようとドアを開けた。



____と



「双葉」



突然グイっと腕を引っ張られ、倒れ込んだ。



蒼井さんがあたしを支えている。



「あ、蒼井さ「ずるいんじゃない?」



真上であたしを見下ろす蒼井さんは、片眉を上げて微かに笑っていた。



「…え?」



「自分から大胆発言しておいて逃げるとか」



あたしの頬に手を添える蒼井さんに、心臓の音が聞こえてしまいそうだ。



「そんな顔して、帰りたくないとか言うなよ」